月姫 琥珀ルート+月蝕感想


良かった、本当に幸せな良い時間だった

終わった後の青空の様な、少し晴々した気持ちの余韻がひたすら嬉しくて 本当に大好きな、最高の体験だった……


以下感想

 

・ああ、志貴の遠野の家における最初の記憶と最後の記憶って翡翠琥珀の2人のものなんですね…

あーーーーー、琥珀さんの立ち絵差分 ここに来て遂に見れるんですねこれ…翡翠ルートという彼女の事が語られる話を終えるまでは確かに見れないですよねこれは

琥珀さんの趣味の園芸、要するにこれは薬を作る為のものという事でそれは翡翠ルートでのあの薬だったということだったと

あーー、秋葉と翡翠に裏庭に行く所を見つかっちゃまずいって琥珀さんは何もかも知ってますもんね…

・あ!?えっこれつまり睡眠薬持って来てくれた翡翠って本当はこれ琥珀さんだったっていう事なんですね!?!? 表情の変化といいそりゃこれ翡翠ルート読んだあとじゃなきゃ分からないわ!!!!!!


・「恥ずかしいなあ、得意分野のお料理でドジしちゃうなんて」

ああこれ、志貴に対する………

・うお〜〜〜〜〜、秋葉の会話のタイミングも秋葉の飲むお酒も全て琥珀さんにコントロールされている…

こういう、前のルートを辿っているからこそ語られずとも琥珀さんの行動の意図や演技の部分が見えてくるのが凄いなと…

 

・秋葉のCGと同じ、紅葉の前に佇むという構図の中で音を立てて落ち葉を踏む琥珀さん  この場面もそうだけど言葉ではなく行動描写で琥珀さんの意図が描かれるの、最後まで意図を話さなかった彼女ならではの描写ですね…となる


・シキ(四季)と志貴のこのコーヒーを片手に会話をする情緒的な2人の会話、好きなシーンの一つです

雑にコインを渡して雑にコーヒーを投げる2人の下りも、なんでもない会話の空気感も、ドライに去って行く別れのシーンも スーーッと染み込んでくる様な描写が読んでいて凄い心地が良い…

志貴と四季 何も無ければこんな風にずっと気が合う仲で会話を交わしていたんだろうなあと思うけど、でもそれは有り得ないifの話で

幕間の様な お互いの事を思い出さずとも、子供の頃と同じ様な2人の最後の会話だったんだろうか

 


・未来視 未来死

タイトルさあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

あーーーーーー文字通りの未来視、未来死なんですね………インタールードの様な夢の未来視の話


・いやーーー、具合が悪くてどうかしてたって琥珀さんに謝るの 慎久と同じじゃんか…

・慎久の部屋の鍵が空いていておわ……となってしまった全部琥珀さんの手のひらの上だ


翡翠にとって、志貴が居たあの2年間は良い季節だったと……

いや記憶と"季節"という単語で表現するの、最近見た事あるんですよね〜〜〜!!!!(LB6章)

2021年の作品に出て来た表現が約20年前の作品にもあって嬉しくなってしまったし思わず興奮してしまった、那須きのこ…

 


・シキを外に出した誰か。琥珀さんですよね………

秋葉は琥珀さんの事を全て知った上で志貴にさえ手を出さなければ許すという事で、だから琥珀さんと志貴が2人きりになっていた事にも過剰に怒っていたし2人を合わせないようにしていたと

  それでいて秋葉は志貴との関係において琥珀さん以上の優位性を保とうとしているから志貴に対する秘密もこれまでのルート以上に積極的に話しているんだなこれ…でもこれ、"琥珀"ルートなんですよね秋葉の思いが報われない話、という事が前提としてあるのにこういう描写が出るのキツいよ……


"━━━悲しい事は簡単に目に付くし、

             倖せは、難しすぎて解らない。"

月姫という物語を象徴するかの様な言葉ですよね…

アルクェイドもシエル先輩も秋葉も翡翠もそれこそ琥珀さんも、どこか悲しい、一人一人が昏い部分をみんな持っていて 彼女達にとっての倖せが何なのかは容易には見つからないけど、それでも最後にその答えが得られるような そういう綺麗な物語なんですよね月姫

 


・「兄さんは誰だって好きになれるし、誰だって許してしまう」

「……けどそれは、1番になりたい者にとっては残酷だわ。兄さんにとっては誰だって等価値にすぎない。私も琥珀翡翠も、みんな同じ所にいるだけ。」

この台詞が効いてくるのーーー………そうですよね 秋葉は琥珀さんには取らせないと、志貴に対して積極的に接していたにも関わらず志貴は琥珀さんの事を愛しているとここに来て気付いてしまったんですよ 分かってはいたけど少し引っかかる様な、チクッと来る苦さがある


・ああ、あの未来視はあの夢はシキの最期のものだったのか……

四季と志貴が交わしたあの夜の会話、四季(四季)は死ぬ前に

 


琥珀さんの涙…………

琥珀さんも、ようやく会えたんですよ志貴というあの窓から見ていた男の子に……

翡翠琥珀さんも、本当の意味で八年前から思っていた志貴と会えたシーンのイラストが本当に美しいものなんですよね…見入ってしまう

・ズッッッッッッッッッッッル  志貴にある意味初めてを貰う琥珀さん犯罪的にズルい反則だろ!!!!!!!!!!!!

琥珀さんの志貴への思い、翡翠ルートでも書かれてた様に 確かにそれは八つ当たりでもあり恨みでもあるんですよね…でもそれは彼女の置かれた状況においてはある意味当たり前の感情なのかもしれない

翡翠という役割を演じていた琥珀さんの楽しそうな姿や優しい振る舞いも、琥珀さんのそれは芝居じゃなく 琥珀さんという女の子の本物なんだな……


・あ〜〜〜!!!!!!!!最後のルートで再び、最初のロアという敵と相対した時と同じ場所の色々な意味でも月姫の象徴する学校という場所に最後に舞台が戻って来るんですね!!!!!!!

・"大気ごと。赤い髪を、切り殺した。"

直死の魔眼〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!

もう何だってこんなに格好良いんだ直死の魔眼の描写は さながら浅上藤乃の魔眼の線を殺した様に、そこに"有る"ものなら殺すというこの直死の魔眼の描写はいつだってテンション上がってしまう


・もう人という存在からは離れてしまった秋葉…どんな手段を選んででも志貴を振り向かせようとしたけれどそれはもう琥珀さんという存在を愛してしまっている志貴は振り向くことは出来ないんですよね  誰だって好きになれるし許してしまう、でもそれは志貴の一番になりたい者にとっては残酷という秋葉の台詞が結果的には他ならぬ秋葉に向いてしまったのが辛いなあ…

・志貴が一番愛している存在である琥珀さんを秋葉が貫いてしまってそれが志貴にとって相手を殺す意識のトリガーになってしまうの、これ学校という場所も含めて最初のアルクルートでの志貴・アルク・ロアの3人の構図のセルフオマージュになっているんですねこれ!!!!!

 


遠野志貴から七夜志貴に切り替わった志貴、だから"七つ夜"か……

・いやいやいや七夜志貴の台詞も思考の描写、全てがあまりに格好良過ぎるしもうきのこの"そういう"格好良さ全開ノリッノリで最高!!!!!!となるしこの秋葉にも全く容赦が無いバチバチに"七夜志貴"のスイッチが切り替わった秋葉との戦闘、間違いなく月姫で一番好きな戦闘シーンですよ

"未来視 未来死"においての四季の結末を七夜志貴が受け継ぎ同じ相手である秋葉と戦うのさあ!!!!もう完全に今までとは全く逆の、"七夜志貴"が四季に実質的に助けられているっていう秋葉との2対1の構図になっているのあまりに熱すぎるだろ

・七夜に切り替わってしまった上でそれでも最後、秋葉を殺すという最後の一線は"遠野志貴"が守ったと…


琥珀さんにとってはそうするしか無かった、それしか無かった 生きる為の目的がそれしか無かっただけなんですよ

志貴も秋葉もシキも琥珀も誰も悪くなかった、そうするしか無かっただけで   だからこそどうしてこうなってしまったんだ…っていう気持ちが改めて込み上げてきてしまう

 

琥珀さん…!!!!

ああ、好きという何よりも純粋な琥珀さんの"感情"が秋葉を救ったんですね…………………

 

○トゥルーエンディング


"日向の夢"…翡翠ルートのグッドで志貴が零していた、あの琥珀さんに幸せになって欲しかったという言葉が叶うお話だからこそ このタイトルなんですね…


翡翠から琥珀さんへの愛も、琥珀さんから翡翠への愛も 2人ともお互いが大切な存在で、だからこそどちらも心から幸せを願っている愛が本当に美しいんだ


今まで夜の暗い森として描かれて来た七夜志貴の故郷には一面の向日葵が咲いていて

眩しい程に綺麗な青空と太陽と向日葵の中に輝く琥珀さんの笑顔………………


目に染みる程にどこまでも綺麗な情景で、もうこれ以上ないくらい良い 最後のルートとして最高に美しいエンディングでした

この琥珀さんの笑顔がここまで走って来た上での何よりもの報酬ですよ…


本当に良かった、良い物語だったよ月姫 こうして最後まで読み終える事が出来て良かった

 

 

 


○月蝕


タイトル画面!!!!!!!終わってない、彼の最後の物語!!!!!!!!!!!


蒼崎青子という志貴にとっての先生との再開と問答、遠野志貴にとっての物語はこれが終着なんですね

どうあれ遠野志貴の命は長くない それでも彼には後悔はなく、辿って来た楽しかった思い出はこれからの遠野志貴の幸せを照らしていくんだ…

月の輝きに照らされた青子先生の姿もまた綺麗な情景だなあ……

 


駆け抜けて来た月の物語、本当に幸せな時間でした

 

 

 

月姫、ずーーーーっとプレイしたくて絶対いつかプレイするぞと思っていたので ここまで読み終える事が出来て改めて良かったなと思います  ああ本当に楽しかった…!!!!

物語の中、色んな感情が去来して来て辛さが込み上げてくる部分も確かにあったけれども、それでも最後には夜が明けて綺麗な青空が目に染み込んでくるんですよね…素敵な作品だったなあ……

 


そして月姫をクリアしたという事は歌月十夜やプラスディスク、メルブラといった外伝作品をようやく存分に楽しむ事が出来るという事ですよね!!!楽しみ!!!!

そしてもうなんと言っても月姫リメイクがもう発売直前に迫っている(これ手直しで書いてる今もう発売してます)状況、月姫をクリアした感情もありつつのリメイクなのでプレイしたら若干脳バグりそうですがとにかくまだまだ月姫の世界を堪能出来る喜び…もうこれでもかと言うくらい堪能するぞ……やって行きますよ……………