月姫 秋葉ルート感想
・秋葉ルート、いわゆる遠野家ルートと呼ばれてる話を読むのは初めてだったんですが序盤からアルクやシエルルートとは本当に全く違う展開になって行ってまずそこでビックリしたし、今までのアルクやネロが出て来る流れに馴染みがある自分にとってとにかく展開が新鮮で滅茶苦茶楽しかったなという気持ち共に、アルク・シエルルートはヒロインと最後には一緒になれるという終わり方だったのでそれが無かったのが印象的で
少し苦さが残るというか、でもあの終わり方は綺麗なもので中々複雑な気持ちになったけど確かに良い物語だったなと…
序盤から秋葉では無くさつきさんに焦点が当たりに行ってる(イベントCGに驚いた)流れになっていてかなり驚いたんですけど、"またピンチになったら助けてくれるよね?"ってこの時点でもう嫌な予感しかしなかったです はい…
・今までみたいに殺人衝動でアルクの事を追う流れにはならず、さつきさんを追う流れになってえっ!?!?となったけど知得留先生が言っていたネロと会う事になった根本の原因を変えるってこういう事と いや、でもヒロインの一人であるアルクの出番があの後ろ姿だけなの衝撃 凄いな月姫
メルブラやその他諸々の外伝作品をなまじ触れてたので事情はある程度察してはいたけど、やっぱりさつきさんは死徒になってしまった人間だったんですね…ようやく府に落ちた気分
・ "志貴くんが、わたしの仲間になってくれればいいんだから…!"の立ち絵の表情滅茶苦茶カッコ良いですね!!!! あの暖かい笑顔の印象が強かったキャラだからこそのギャップで良い
・吸血衝動を持った事で志貴の事を理解出来ると言うさつきさん、行き止まりの場所というのもさつきさんの状況を暗に表しているみたいで辛かった
色んな所でさっちんルートという単語を目にしていて完全にその事が理解出来たし確かに見たいなとなったんですけど、でもそれ以上に彼女との別離のシーンが綺麗なもので納得してしまったんですよね
・殺人事件はもう終わったんだからという言葉が出て来る朝の会話は完全にネロを倒した後で見たやつなんだけど、構造的にさつきさんはネロの様な(中ボス的な)立ち位置も持ったキャラでもあったんですねこれ
・全員未成年の飲酒パーティー、漫画でもあったとはいえ今じゃ絶対出来ない様な描写で笑ってしまった 色々と堂々!!
翡翠のお酒の飲み方も酔う姿もかわいい
・秋葉こっちの志貴の居る学校に転校して来るんだ!?!?!?!!!!!?それは聞いてなさ過ぎて流石にビックリしてしまった
いや、有彦を先輩呼びする秋葉このルートでしか見れないレアなやつでは?
秋葉が転校して来てからメチャメチャ兄妹してる朝の風景何もかも新鮮だ~となる、シエルルート以上に秋葉ルートが見た事ない話の展開で驚かされ続けてる
シエル先輩、アルクとも秋葉とも相性悪いの笑った 今のところヒロイン3人とも相性が悪いの何?
どのルートでもこの、先輩の正体が明かされる時からが一気に物語に踏み込むトリガーみたいな感覚があって好きなんですよね
・シエル√の時のアルクもそうだったけど前のルートでのヒロインとの台詞や構図をそのヒロインと相対するシーンで持って来るの本当にずるいしルートの概念をこういう部分で活かしてくるの凄い
「わたしが憧れた、どこにでもいるようなふつうの男の子なんですから」
先輩…………
最後の最後、先輩を殺さずに済んだのは弓塚さつきという志貴にとっての傷痕が志貴を人としての最後のラインを守ってくれたんだな…
志貴の夢の原因の話を読んでいてらっきょのチャンネルの話を思い出してたけど、アルクルートでもこれに近い話ありましたね
今の社会のチャンネルを外れてしまった存在不適合者の話
これ、思うとこのルートにおけるシエル先輩を殺してしまって殺人鬼になってしまったBADENDの志貴や吸血鬼になってしまったさつきさんに当てはまる内容でもあるんだな…
・いやそうだよね!?志貴と意識が繋がっているというのは前のルートではロア(四季)っていう話だったはずでやっぱり秋葉と同調というのはミスリードで、同調しているのは遠野四季の方と
おわ〜〜〜遠野四季……ロア時のあの姿では無く四季としての側面の姿をゲームのビジュアルでガッツリ見るの初めてだから滅茶苦茶嬉しい…月姫だ…………
七夜!!!!!!遂にこの名前が触れられるんですね!!!!!!!!
四季と志貴 二人ともどちらも互いに殺してしまった/殺された存在という関係なのか…
・退魔四家の話!!!!!!!いややっぱり知っている単語や情報が出て来るとどうしてもテンション上がってしまう
志貴の殺人衝動はシキの同調(=遠野の血)による物では無く、彼の本来の血である七夜の退魔の血によるものだったんだと……だから一際外れている真祖であるアルクに殺人衝動を覚えたアレも七夜の血が原因で、同じく吸血種になっていたさつきさんに意識が逸れたのもそこが理由に入ってるんだなこれなるほどな〜〜〜〜〜〜
あとアルクを十七分割した志貴の手業もこの血によるものだった感じなんだろうか
「志貴という子供は八年前に死んでしまった。それは命としての死ではなく、存在としての死です。」
これつまりあのシエルルートの最後に出て来た子供の志貴=七夜志貴って事ですね
事件の転換点となった八年前から、慎久に暗示をかけられた時からが今の遠野志貴の存在になると
漫画版にあった七夜一族が殺された事件の描写(多分本編OPの描写はここ?)はこの先語られるのかなとか、まだ若干回収されてない部分もあるのでこれは後の翡翠琥珀ルートで明かされるんだろうか
・"貴方が居なければ私はあのままでいられたのに、貴方のせいで私は弱くなってしまった"
那須きのこ~~~~~~~~~…………
秋葉とのベッド(布団)シーンの流れの導入が個人的には月姫の中で一番好きというか綺麗だなと思います
秋葉が自らの事を悟りながらも志貴と重なる事の喜びもあり様々な感情が涙として出る描写がとにかく良くて、これはやっぱりベッドシーンだからこその雰囲気と描写だよなあと…かなり印象的でした
・"半分の命"ってそのまま志貴の事で 秋葉が力を半分しか使わないで苦しんでいるそもそもの原因が志貴って 助けようとしていた本人ってそんな皮肉ある?
・反転してしまった秋葉…先輩の言う通り本当に手遅れだった、もう本当に戻れない所まで行ってしまったとシキにとどめを刺した場面で理解せざるを得なくなってしまったのがひたすら辛いというかやり切れない気持ち…
○ノーマルエンディング
本来なら秋葉も志貴も2人生きる事が出来たという、それだけ見ると良いエンディングなんだけど 2人共が再び元の日々戻れないこれはやっぱり"ノーマルエンディング"なんだよな……
秋葉の事もそうだけど志貴の身体に関してもこの状況を続けていたら間違いなく良くない方向に向かっているので、そう長く続かない生活になるやつじゃないのかな いや 苦い…
ノーマルを見た上で
"暖かな午睡"というトゥルーのタイトルが効いてくるな…
○トゥルーエンディング
トゥルーに行くための選択肢があれだったので若干予想はしてたけどやっぱり上手くは行かない、2人とも戻るというのは両立はしない辛さ
2人が戻通りに暮らすにはどうすれば良かった、と言ってもあの状況になっていた時点でどうしようも無くて…
とはいえ秋葉が起きた時にはナイフを残して志貴の身体は消えていたっていう部分、死の点では無く線を引いて終えてたので身体は消えないと思ってたからこれは秋葉に命を返した事で身体が消えてしまった…みたいなニュアンスで秋葉が志貴の鼓動を感じたのもそれによるものかな でも全然違うかもしれない、分からない
ここら辺上手くぼかしてある描写なのでもしかしたら秋葉の言う通り志貴は生きているという嬉しい可能性もあると思うので、ここはもう読む側の想像に委ねられている感じですね…
・一つだけ気になったのがトゥルーでの秋葉の会話に"秋葉や翡翠が叱られる時も志貴は2人の事を庇ってくれていた"ってこれ、翡翠は志貴とは割と近い距離感で小さい頃居たんじゃないか
前のルートで見た白いリボンをくれた女の子って翡翠なのかなそうなると
このまま順当に翡翠→琥珀ルートの予定なのでここら辺の話もやってくれるだろうし楽しみ
・あと個人的に秋葉ルートのトゥルーは主人公がその命を使ってヒロインを救い、救われたヒロインは主人公の帰りを待ち続けるというなんだかHFを思い出す構図が印象的だったなあと
ノーマルはその構図の主人公とヒロインの立場が逆転しているのでそこも印象的でした
月姫のプレイも折り返してあと2ルート、次は翡翠ルートやって行くぞ…