月姫 秋葉ルート感想
・秋葉ルート、いわゆる遠野家ルートと呼ばれてる話を読むのは初めてだったんですが序盤からアルクやシエルルートとは本当に全く違う展開になって行ってまずそこでビックリしたし、今までのアルクやネロが出て来る流れに馴染みがある自分にとってとにかく展開が新鮮で滅茶苦茶楽しかったなという気持ち共に、アルク・シエルルートはヒロインと最後には一緒になれるという終わり方だったのでそれが無かったのが印象的で
少し苦さが残るというか、でもあの終わり方は綺麗なもので中々複雑な気持ちになったけど確かに良い物語だったなと…
序盤から秋葉では無くさつきさんに焦点が当たりに行ってる(イベントCGに驚いた)流れになっていてかなり驚いたんですけど、"またピンチになったら助けてくれるよね?"ってこの時点でもう嫌な予感しかしなかったです はい…
・今までみたいに殺人衝動でアルクの事を追う流れにはならず、さつきさんを追う流れになってえっ!?!?となったけど知得留先生が言っていたネロと会う事になった根本の原因を変えるってこういう事と いや、でもヒロインの一人であるアルクの出番があの後ろ姿だけなの衝撃 凄いな月姫
メルブラやその他諸々の外伝作品をなまじ触れてたので事情はある程度察してはいたけど、やっぱりさつきさんは死徒になってしまった人間だったんですね…ようやく府に落ちた気分
・ "志貴くんが、わたしの仲間になってくれればいいんだから…!"の立ち絵の表情滅茶苦茶カッコ良いですね!!!! あの暖かい笑顔の印象が強かったキャラだからこそのギャップで良い
・吸血衝動を持った事で志貴の事を理解出来ると言うさつきさん、行き止まりの場所というのもさつきさんの状況を暗に表しているみたいで辛かった
色んな所でさっちんルートという単語を目にしていて完全にその事が理解出来たし確かに見たいなとなったんですけど、でもそれ以上に彼女との別離のシーンが綺麗なもので納得してしまったんですよね
・殺人事件はもう終わったんだからという言葉が出て来る朝の会話は完全にネロを倒した後で見たやつなんだけど、構造的にさつきさんはネロの様な(中ボス的な)立ち位置も持ったキャラでもあったんですねこれ
・全員未成年の飲酒パーティー、漫画でもあったとはいえ今じゃ絶対出来ない様な描写で笑ってしまった 色々と堂々!!
翡翠のお酒の飲み方も酔う姿もかわいい
・秋葉こっちの志貴の居る学校に転校して来るんだ!?!?!?!!!!!?それは聞いてなさ過ぎて流石にビックリしてしまった
いや、有彦を先輩呼びする秋葉このルートでしか見れないレアなやつでは?
秋葉が転校して来てからメチャメチャ兄妹してる朝の風景何もかも新鮮だ~となる、シエルルート以上に秋葉ルートが見た事ない話の展開で驚かされ続けてる
シエル先輩、アルクとも秋葉とも相性悪いの笑った 今のところヒロイン3人とも相性が悪いの何?
どのルートでもこの、先輩の正体が明かされる時からが一気に物語に踏み込むトリガーみたいな感覚があって好きなんですよね
・シエル√の時のアルクもそうだったけど前のルートでのヒロインとの台詞や構図をそのヒロインと相対するシーンで持って来るの本当にずるいしルートの概念をこういう部分で活かしてくるの凄い
「わたしが憧れた、どこにでもいるようなふつうの男の子なんですから」
先輩…………
最後の最後、先輩を殺さずに済んだのは弓塚さつきという志貴にとっての傷痕が志貴を人としての最後のラインを守ってくれたんだな…
志貴の夢の原因の話を読んでいてらっきょのチャンネルの話を思い出してたけど、アルクルートでもこれに近い話ありましたね
今の社会のチャンネルを外れてしまった存在不適合者の話
これ、思うとこのルートにおけるシエル先輩を殺してしまって殺人鬼になってしまったBADENDの志貴や吸血鬼になってしまったさつきさんに当てはまる内容でもあるんだな…
・いやそうだよね!?志貴と意識が繋がっているというのは前のルートではロア(四季)っていう話だったはずでやっぱり秋葉と同調というのはミスリードで、同調しているのは遠野四季の方と
おわ〜〜〜遠野四季……ロア時のあの姿では無く四季としての側面の姿をゲームのビジュアルでガッツリ見るの初めてだから滅茶苦茶嬉しい…月姫だ…………
七夜!!!!!!遂にこの名前が触れられるんですね!!!!!!!!
四季と志貴 二人ともどちらも互いに殺してしまった/殺された存在という関係なのか…
・退魔四家の話!!!!!!!いややっぱり知っている単語や情報が出て来るとどうしてもテンション上がってしまう
志貴の殺人衝動はシキの同調(=遠野の血)による物では無く、彼の本来の血である七夜の退魔の血によるものだったんだと……だから一際外れている真祖であるアルクに殺人衝動を覚えたアレも七夜の血が原因で、同じく吸血種になっていたさつきさんに意識が逸れたのもそこが理由に入ってるんだなこれなるほどな〜〜〜〜〜〜
あとアルクを十七分割した志貴の手業もこの血によるものだった感じなんだろうか
「志貴という子供は八年前に死んでしまった。それは命としての死ではなく、存在としての死です。」
これつまりあのシエルルートの最後に出て来た子供の志貴=七夜志貴って事ですね
事件の転換点となった八年前から、慎久に暗示をかけられた時からが今の遠野志貴の存在になると
漫画版にあった七夜一族が殺された事件の描写(多分本編OPの描写はここ?)はこの先語られるのかなとか、まだ若干回収されてない部分もあるのでこれは後の翡翠琥珀ルートで明かされるんだろうか
・"貴方が居なければ私はあのままでいられたのに、貴方のせいで私は弱くなってしまった"
那須きのこ~~~~~~~~~…………
秋葉とのベッド(布団)シーンの流れの導入が個人的には月姫の中で一番好きというか綺麗だなと思います
秋葉が自らの事を悟りながらも志貴と重なる事の喜びもあり様々な感情が涙として出る描写がとにかく良くて、これはやっぱりベッドシーンだからこその雰囲気と描写だよなあと…かなり印象的でした
・"半分の命"ってそのまま志貴の事で 秋葉が力を半分しか使わないで苦しんでいるそもそもの原因が志貴って 助けようとしていた本人ってそんな皮肉ある?
・反転してしまった秋葉…先輩の言う通り本当に手遅れだった、もう本当に戻れない所まで行ってしまったとシキにとどめを刺した場面で理解せざるを得なくなってしまったのがひたすら辛いというかやり切れない気持ち…
○ノーマルエンディング
本来なら秋葉も志貴も2人生きる事が出来たという、それだけ見ると良いエンディングなんだけど 2人共が再び元の日々戻れないこれはやっぱり"ノーマルエンディング"なんだよな……
秋葉の事もそうだけど志貴の身体に関してもこの状況を続けていたら間違いなく良くない方向に向かっているので、そう長く続かない生活になるやつじゃないのかな いや 苦い…
ノーマルを見た上で
"暖かな午睡"というトゥルーのタイトルが効いてくるな…
○トゥルーエンディング
トゥルーに行くための選択肢があれだったので若干予想はしてたけどやっぱり上手くは行かない、2人とも戻るというのは両立はしない辛さ
2人が戻通りに暮らすにはどうすれば良かった、と言ってもあの状況になっていた時点でどうしようも無くて…
とはいえ秋葉が起きた時にはナイフを残して志貴の身体は消えていたっていう部分、死の点では無く線を引いて終えてたので身体は消えないと思ってたからこれは秋葉に命を返した事で身体が消えてしまった…みたいなニュアンスで秋葉が志貴の鼓動を感じたのもそれによるものかな でも全然違うかもしれない、分からない
ここら辺上手くぼかしてある描写なのでもしかしたら秋葉の言う通り志貴は生きているという嬉しい可能性もあると思うので、ここはもう読む側の想像に委ねられている感じですね…
・一つだけ気になったのがトゥルーでの秋葉の会話に"秋葉や翡翠が叱られる時も志貴は2人の事を庇ってくれていた"ってこれ、翡翠は志貴とは割と近い距離感で小さい頃居たんじゃないか
前のルートで見た白いリボンをくれた女の子って翡翠なのかなそうなると
このまま順当に翡翠→琥珀ルートの予定なのでここら辺の話もやってくれるだろうし楽しみ
・あと個人的に秋葉ルートのトゥルーは主人公がその命を使ってヒロインを救い、救われたヒロインは主人公の帰りを待ち続けるというなんだかHFを思い出す構図が印象的だったなあと
ノーマルはその構図の主人公とヒロインの立場が逆転しているのでそこも印象的でした
月姫のプレイも折り返してあと2ルート、次は翡翠ルートやって行くぞ…
月姫 琥珀ルート+月蝕感想
良かった、本当に幸せな良い時間だった
終わった後の青空の様な、少し晴々した気持ちの余韻がひたすら嬉しくて 本当に大好きな、最高の体験だった……
以下感想
・ああ、志貴の遠野の家における最初の記憶と最後の記憶って翡翠と琥珀の2人のものなんですね…
あーーーーー、琥珀さんの立ち絵差分 ここに来て遂に見れるんですねこれ…翡翠ルートという彼女の事が語られる話を終えるまでは確かに見れないですよねこれは
琥珀さんの趣味の園芸、要するにこれは薬を作る為のものという事でそれは翡翠ルートでのあの薬だったということだったと
あーー、秋葉と翡翠に裏庭に行く所を見つかっちゃまずいって琥珀さんは何もかも知ってますもんね…
・あ!?えっこれつまり睡眠薬持って来てくれた翡翠って本当はこれ琥珀さんだったっていう事なんですね!?!? 表情の変化といいそりゃこれ翡翠ルート読んだあとじゃなきゃ分からないわ!!!!!!
・「恥ずかしいなあ、得意分野のお料理でドジしちゃうなんて」
ああこれ、志貴に対する………
・うお〜〜〜〜〜、秋葉の会話のタイミングも秋葉の飲むお酒も全て琥珀さんにコントロールされている…
こういう、前のルートを辿っているからこそ語られずとも琥珀さんの行動の意図や演技の部分が見えてくるのが凄いなと…
・秋葉のCGと同じ、紅葉の前に佇むという構図の中で音を立てて落ち葉を踏む琥珀さん この場面もそうだけど言葉ではなく行動描写で琥珀さんの意図が描かれるの、最後まで意図を話さなかった彼女ならではの描写ですね…となる
・シキ(四季)と志貴のこのコーヒーを片手に会話をする情緒的な2人の会話、好きなシーンの一つです
雑にコインを渡して雑にコーヒーを投げる2人の下りも、なんでもない会話の空気感も、ドライに去って行く別れのシーンも スーーッと染み込んでくる様な描写が読んでいて凄い心地が良い…
志貴と四季 何も無ければこんな風にずっと気が合う仲で会話を交わしていたんだろうなあと思うけど、でもそれは有り得ないifの話で
幕間の様な お互いの事を思い出さずとも、子供の頃と同じ様な2人の最後の会話だったんだろうか
・未来視 未来死
タイトルさあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あーーーーーー文字通りの未来視、未来死なんですね………インタールードの様な夢の未来視の話
・いやーーー、具合が悪くてどうかしてたって琥珀さんに謝るの 慎久と同じじゃんか…
・慎久の部屋の鍵が空いていておわ……となってしまった全部琥珀さんの手のひらの上だ
・翡翠にとって、志貴が居たあの2年間は良い季節だったと……
いや記憶と"季節"という単語で表現するの、最近見た事あるんですよね〜〜〜!!!!(LB6章)
2021年の作品に出て来た表現が約20年前の作品にもあって嬉しくなってしまったし思わず興奮してしまった、那須きのこ…
・シキを外に出した誰か。琥珀さんですよね………
秋葉は琥珀さんの事を全て知った上で志貴にさえ手を出さなければ許すという事で、だから琥珀さんと志貴が2人きりになっていた事にも過剰に怒っていたし2人を合わせないようにしていたと
それでいて秋葉は志貴との関係において琥珀さん以上の優位性を保とうとしているから志貴に対する秘密もこれまでのルート以上に積極的に話しているんだなこれ…でもこれ、"琥珀"ルートなんですよね秋葉の思いが報われない話、という事が前提としてあるのにこういう描写が出るのキツいよ……
"━━━悲しい事は簡単に目に付くし、
倖せは、難しすぎて解らない。"
月姫という物語を象徴するかの様な言葉ですよね…
アルクェイドもシエル先輩も秋葉も翡翠もそれこそ琥珀さんも、どこか悲しい、一人一人が昏い部分をみんな持っていて 彼女達にとっての倖せが何なのかは容易には見つからないけど、それでも最後にその答えが得られるような そういう綺麗な物語なんですよね月姫は
・「兄さんは誰だって好きになれるし、誰だって許してしまう」
「……けどそれは、1番になりたい者にとっては残酷だわ。兄さんにとっては誰だって等価値にすぎない。私も琥珀も翡翠も、みんな同じ所にいるだけ。」
この台詞が効いてくるのーーー………そうですよね 秋葉は琥珀さんには取らせないと、志貴に対して積極的に接していたにも関わらず志貴は琥珀さんの事を愛しているとここに来て気付いてしまったんですよ 分かってはいたけど少し引っかかる様な、チクッと来る苦さがある
・ああ、あの未来視はあの夢はシキの最期のものだったのか……
四季と志貴が交わしたあの夜の会話、四季(四季)は死ぬ前に
・琥珀さんの涙…………
琥珀さんも、ようやく会えたんですよ志貴というあの窓から見ていた男の子に……
翡翠も琥珀さんも、本当の意味で八年前から思っていた志貴と会えたシーンのイラストが本当に美しいものなんですよね…見入ってしまう
・ズッッッッッッッッッッッル 志貴にある意味初めてを貰う琥珀さん犯罪的にズルい反則だろ!!!!!!!!!!!!
・琥珀さんの志貴への思い、翡翠ルートでも書かれてた様に 確かにそれは八つ当たりでもあり恨みでもあるんですよね…でもそれは彼女の置かれた状況においてはある意味当たり前の感情なのかもしれない
翡翠という役割を演じていた琥珀さんの楽しそうな姿や優しい振る舞いも、琥珀さんのそれは芝居じゃなく 琥珀さんという女の子の本物なんだな……
・あ〜〜〜!!!!!!!!最後のルートで再び、最初のロアという敵と相対した時と同じ場所の色々な意味でも月姫の象徴する学校という場所に最後に舞台が戻って来るんですね!!!!!!!
・"大気ごと。赤い髪を、切り殺した。"
直死の魔眼〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!
もう何だってこんなに格好良いんだ直死の魔眼の描写は さながら浅上藤乃の魔眼の線を殺した様に、そこに"有る"ものなら殺すというこの直死の魔眼の描写はいつだってテンション上がってしまう
・もう人という存在からは離れてしまった秋葉…どんな手段を選んででも志貴を振り向かせようとしたけれどそれはもう琥珀さんという存在を愛してしまっている志貴は振り向くことは出来ないんですよね 誰だって好きになれるし許してしまう、でもそれは志貴の一番になりたい者にとっては残酷という秋葉の台詞が結果的には他ならぬ秋葉に向いてしまったのが辛いなあ…
・志貴が一番愛している存在である琥珀さんを秋葉が貫いてしまってそれが志貴にとって相手を殺す意識のトリガーになってしまうの、これ学校という場所も含めて最初のアルクルートでの志貴・アルク・ロアの3人の構図のセルフオマージュになっているんですねこれ!!!!!
・遠野志貴から七夜志貴に切り替わった志貴、だから"七つ夜"か……
・いやいやいや七夜志貴の台詞も思考の描写、全てがあまりに格好良過ぎるしもうきのこの"そういう"格好良さ全開ノリッノリで最高!!!!!!となるしこの秋葉にも全く容赦が無いバチバチに"七夜志貴"のスイッチが切り替わった秋葉との戦闘、間違いなく月姫で一番好きな戦闘シーンですよ
"未来視 未来死"においての四季の結末を七夜志貴が受け継ぎ同じ相手である秋葉と戦うのさあ!!!!もう完全に今までとは全く逆の、"七夜志貴"が四季に実質的に助けられているっていう秋葉との2対1の構図になっているのあまりに熱すぎるだろ
・七夜に切り替わってしまった上でそれでも最後、秋葉を殺すという最後の一線は"遠野志貴"が守ったと…
・琥珀さんにとってはそうするしか無かった、それしか無かった 生きる為の目的がそれしか無かっただけなんですよ
志貴も秋葉もシキも琥珀も誰も悪くなかった、そうするしか無かっただけで だからこそどうしてこうなってしまったんだ…っていう気持ちが改めて込み上げてきてしまう
・琥珀さん…!!!!
ああ、好きという何よりも純粋な琥珀さんの"感情"が秋葉を救ったんですね…………………
○トゥルーエンディング
"日向の夢"…翡翠ルートのグッドで志貴が零していた、あの琥珀さんに幸せになって欲しかったという言葉が叶うお話だからこそ このタイトルなんですね…
翡翠から琥珀さんへの愛も、琥珀さんから翡翠への愛も 2人ともお互いが大切な存在で、だからこそどちらも心から幸せを願っている愛が本当に美しいんだ
今まで夜の暗い森として描かれて来た七夜志貴の故郷には一面の向日葵が咲いていて
眩しい程に綺麗な青空と太陽と向日葵の中に輝く琥珀さんの笑顔………………
目に染みる程にどこまでも綺麗な情景で、もうこれ以上ないくらい良い 最後のルートとして最高に美しいエンディングでした
この琥珀さんの笑顔がここまで走って来た上での何よりもの報酬ですよ…
本当に良かった、良い物語だったよ月姫 こうして最後まで読み終える事が出来て良かった
○月蝕
タイトル画面!!!!!!!終わってない、彼の最後の物語!!!!!!!!!!!
蒼崎青子という志貴にとっての先生との再開と問答、遠野志貴にとっての物語はこれが終着なんですね
どうあれ遠野志貴の命は長くない それでも彼には後悔はなく、辿って来た楽しかった思い出はこれからの遠野志貴の幸せを照らしていくんだ…
月の輝きに照らされた青子先生の姿もまた綺麗な情景だなあ……
駆け抜けて来た月の物語、本当に幸せな時間でした
月姫、ずーーーーっとプレイしたくて絶対いつかプレイするぞと思っていたので ここまで読み終える事が出来て改めて良かったなと思います ああ本当に楽しかった…!!!!
物語の中、色んな感情が去来して来て辛さが込み上げてくる部分も確かにあったけれども、それでも最後には夜が明けて綺麗な青空が目に染み込んでくるんですよね…素敵な作品だったなあ……
そして月姫をクリアしたという事は歌月十夜やプラスディスク、メルブラといった外伝作品をようやく存分に楽しむ事が出来るという事ですよね!!!楽しみ!!!!
そしてもうなんと言っても月姫リメイクがもう発売直前に迫っている(これ手直しで書いてる今もう発売してます)状況、月姫をクリアした感情もありつつのリメイクなのでプレイしたら若干脳バグりそうですがとにかくまだまだ月姫の世界を堪能出来る喜び…もうこれでもかと言うくらい堪能するぞ……やって行きますよ……………
月姫 翡翠ルート感想
以下感想です
もう何度声出たか分からない、もう後半に至っては終始叫んでた
もう本当に、辛いというか痛い… 痛いけどその終わりがあまりに美しいものだった
今までで1番感情吐きながら読み進めたし、終わってからずっと感情引きずって次の日何も出来なかったくらいに一番刺さった話だった
失ったものは多く、もう取り戻せないものだけど それでも翡翠が歩むこれからの未来がどうか少しでも多く幸せなものでありますように
全部を乗り越えて幸せになろうとする彼女の強さも終わった後の青い空の情景が目に焼き付いている翡翠が好きだ……………という感情
・さつきさんの話
さつきさん、アルク・シエルルートでのネロの様に裏ルートでの共通の中ボスみたいな立ち位置なのかと思っていたら秋葉ルートの時と内容がかなり変わっていて、ああここも変わるんか……となったし
月姫やっぱりルート共通の話が本当に少ないので毎回違うルートやる度に全然違う!!って驚いてる気がする 楽しい
志貴の血についての話を前のルートで読んだ後なので、ここら辺のさつきさんの話も解像度が上がったというか 志貴の衝動の描写にかなり納得しながら読める感じがあった
・"━━━━━━━意識が/反転/する。"
この台詞はここのシーンだったのか〜!!!!メチャメチャにテンション上がってしまった
月姫、Twitter等で本編の画像がたまに流れて来る事があって良いなあ…とまだ買える状況じゃなかった当時思っていたけど、実際にプレイをして生でその場面に立ち会うと本当にあったんだ…!みたいな嬉しさがある
・全然違う結末になってる………………
秋葉√でも書いたけど空の境界の話の中でチャンネルを外れてしまった存在不適合者を適合者に戻すには殺すしかないっていう話、正にさつきさんにも当てはまる話で 改めて人の輪から外れてしまった、死徒になってしまったさつきさんを志貴は殺すしか無くてそれは前のルートとも同じ結末なのがああやっぱりこうなってしまうんだな…と辛かった
そうか、志貴がここまで女の子と真剣に向き合うのはさつきさんが初めてだから…
・歓迎会の準備の選択肢、秋葉の部屋に行く選択肢が消えてておお…となった こういう所でああもう違うルートなんだなと感じる
・翡翠は料理下手で掃除得意で、琥珀さんは逆に料理上手で掃除下手という凸凹な感じで良い
・琥珀さんが指を切ってしまったシーン、今までのイメージとは離れた琥珀さんの別の一面がここで初めて垣間見えて滅茶苦茶ゾワッとしてしまった
自分を人形と思い込んで痛みを感じないようにするっていう処置も絶対に良い方法では無いじゃないんだよ…となったし何より痛みは耐えるものではなく訴えるものだから……
翡翠が志貴を見送るいつもの朝の風景も、朝のベッドでの翡翠とのシーンを見た後だとまた違った印象を抱くし一つの描写を挟んだだけでこういう厚みが出て来るの凄いなあという
・志貴をいつも起こしてくれる、志貴の夢を覚まして現実という朝の光に連れ出してくれる翡翠の姿はやっぱり志貴を最初に連れ出してくれた女の子と同じ構図になるんだよな…
・広場で志貴の胸の傷が開いてからの秋葉と翡翠の下り、そうですよねここも変わって来ますよね!!!!!!
いつもなら翡翠に手を上げようとした秋葉を止める流れだけどそうじゃなく翡翠が秋葉と向き合って会話してるし、琥珀さんは居ないってどういう事ですか …
・七夜一族襲撃の話(OPのあれ)、遂に本編で見れた
漫画版にあった慎久の手記と七夜一族襲撃の話は翡翠ルートでの内容だったんですね…いやこの、月姫を進める毎に漫画版がいかに丁寧に描かれていたのかが分かって行くな
赤い鬼、というのは漫画版で描かれてでいた軋間紅摩の事なのかな…?
翡翠ならではの表情の滲み出る豊かさや喜怒哀楽が本当に良い、そういう子なんだよな
・志貴の思い出話、完全に琥珀さん(翡翠)なので志貴から直接自分の思い出話を聞かされてちょっと照れてる翡翠かわいいし笑った
「はい。楽しいです、わたし」
本当に嬉しそうな笑顔〜〜〜!!!!
・うわもうこれ前のルートの比じゃない 身体の機能を失ってほぼ寝たきりになってる志貴、HFに近い描写のキツさがあるよ……
翡翠は今まで苦しんでいる志貴に目の前にして触れる事が出来なくて、翡翠自身もそこに苦しんでいて…だからせめてもの志貴に対する出来ることは我慢する事だから 痛みで感情を押し殺して志貴の八つ当たりに耐えているの辛………
志貴の身体に触れた翡翠、無表情として感情を押し殺したあの瞬間にこの覚悟を決めていたんだろうか
・ああ、やっぱりそう。あの子は翡翠で、あの言葉は "わたしを信じてくれていいよ"という言葉だったんだ…………
あああ"志貴"と…翡翠が名前だけで呼ぶの…
・うわドアを開けた後の翡翠のイラスト良過ぎ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ようやく、ようやく全ての答え合わせですね…
志貴が約束した、遠野志貴に最初に光を見せて連れ出してくれたあの女の子は、他でもない翡翠だったんだと………
そしてそうなるとやっぱりあの窓の子は琥珀さんだった=リボンを渡してくれた子という事になるけど 予想はしていたけどマジか…
・思い出の色を取り戻すの泣いてしまった
遠野志貴という存在を光に連れ出してずっと見守っていてくれた、あの約束を交わした翡翠という少女にようやく ようやく会えたんですよ……翡翠………
・琥珀さんは慎久に感応者としての力を使っていたという事は、慎久の手記に私の行為にあの子供は耐えられないだろう〜みたいな事が書いてあったと思うんですけどそれ琥珀さんになるんですか いやマジで?だからああいう昏いというかレ目の表情だったの…?嘘でしょ
・あの薬を飲まされた時の翡翠は琥珀さんだったというとんでもない事実が判明してしまった
じゃあやっぱり違和感のあったあの笑った表情や志貴に話した思い出も琥珀さんのものと…いや納得したけどどんな気持ちで整理したら良いんだ
「わたし、子供のころから志貴さまとこうして話がしたかったんですから」という台詞もそういう…
あの思い出話が琥珀さんなら琥珀さんにとって志貴は光を見せてくれた人じゃん………毎日祈るように志貴を思っていた………
タスケテ うっっっっっっっっわ………………
助けて、という感情しか浮かばなかったって あああ……
いや"だから人形になってしまえばいい"ってもうあの時琥珀さんが指を切った時に言っていた事じゃんこんな嫌な予感当たって欲しくなかった
・うわ〜〜〜〜………漫画版の描写の通り七夜一族を襲撃したのは慎久の手によるもので、志貴の母親を殺したのも志貴の胸に傷を付けたのも慎久がやったんだな
じゃあシエルルートの最後に出て来たあの子供(七夜志貴)の胸の傷はこれだったんですね
・どうしてこんな事になってしまったの……………
いや、通って来ているんですよ 秋葉ルートをこのルートの前に読んでいるんですよ……秋葉ルートのエンディング、2つともやっぱり辛い思いがあってそれでも前を向くことが出来たトゥルーで気持ちを直せたんですけど
そんな話の後に秋葉が死ぬという今回のこのルート、そんな事あります? いや、辛い…
○トゥルーエンディング
彼女がいつもの表情と変わらずに自分の過去を話す場面、読み進めながら打ちのめされる様なキツさがあったのにその上で なんでまた死ぬ場面を見なきゃいけないんだ
琥珀さんの死、一番辛いしキツいし重い
鍵をかけて志貴に薬を飲ませたあのシーンの琥珀さんは希望がある事を知らなければ自分の状況(絶望)を自覚するが事ないまま居られたのに、貴方がそれを教えてしまったという恨みを孕んだ台詞 そういう事だったんですね……
でもそんな恨みの入った言葉を志貴にぶつけたり、もう秋葉は居ないのに秋葉の部屋にお茶を淹れていたり そういうのって全部感情的な行動だし、人間的な行動だなと個人的に感じて だからもう失ったものは戻らないけど、それでも彼女に生きて欲しかった
でもそうはならなくて 彼女が、琥珀さんが自ら命を絶つ選択をしたのがあまりに辛い
死んでしまったら何もかもそこで終わってしまうんですよ………
でも最後の最期、自分を人形と思い込んで生きてきた彼女は"痛い"っていう人間の感情を持ったんですよね それが救いなんて言いたくないけど、それでも人間として終えられたのかな……
翡翠が異性と触れる事がダメだったのは、姉が汚されないために守り続けてくれていた自分という存在の綺麗さを守り通すという思いの下で通し続けた意思だったんですね…
琥珀という少女の夢は翡翠に守られ、そしてこれから叶えられて行く
失ったものは戻らないけれど それでもそれを受け止めて翡翠は翡翠として歩み出していくんだな…なんて綺麗な終わり方……
○グッドエンディング
ああ、琥珀さんの自殺は"翡翠"を翡翠に返すための行為でもあって
翡翠が幸せだったという言葉を飲み込んだのは、それを言ってしまえば琥珀さんの行動は無為なものになってしまうからと……
毒を殺すという事、アルクが以前言っていたように生物以外の線を視るという事は違うチャンネルに頭を無理やり切り替えるという事なので当然脳の負担はヤバいはずで実際眼球の機能を志貴は失ったけどそれは一時的なモノということで安心したというか…神経の方なのね…
琥珀さんの記憶喪失………でも琥珀さんにとってはこれで良かったのかもしれない、そう思うしかないですよ
七夜!!!!!それはつまり窓際の少女が見ていた、憧れていた男の子の名前なんだよな
最後の翡翠、あまりにもズルすぎないですか
プレイしていて一番好きかもしれない…と何度もなっていたんですけど完全にここで持って行かれた翡翠が一番好きです……………
生きていることはそれだけで楽しいんだよ……確かにみんな生きている喜びを噛み締めてみんな幸せになってくれ……
"できることなら、俺はあの琥珀さんに幸せになってほしかった。
……それはもう叶わない望みだ。
だからそんな願いはこれっきりにしよう、と。"
こんな台詞を見た後に琥珀さんルートがまだ残ってるんですよ どういう結末になるのかは分からないしどうなっても受け入れるけど、少しでも志貴の言うあの琥珀さんが幸せになってくれるお話を願っています…